Q'ulleと「本現場」との住み分け

僕はQ'ulle現場もまぁ行くけど、「本現場」と位置づけてかれこれ5年近く通っている別現場がある。

 

一昨日までのコネクトライトウィークを経て、今日「本現場」に行って、やっぱり自分の中では別物なのだなぁ、と思った。

 

不健全を百も承知で言えば、「本現場」の推しは昔から自分にとって「必要」な存在であって、はっきり言ってアイドルとして見ていないし、(というか実際もうアイドルですらない)完全に「人」として見ている。結構な規模(それこそ接触レギュで言ったらQ'ulleの10倍近く厳しい) にも拘わらず認知すらあるので、接触する事に一定の意義を見出してしまうし、彼女の「話を聴く」事が好きで、そこにお金と時間を使っている。「必要」だからこそ何かしたくて、他のファンとも絡んでファン内での企画に噛んだりもする。

ただ反面、彼女はもう歌うことも踊る事もしないので、そこに娯楽性は低くくて、彼女に接する事でしか埋まらない自分の中の心の穴みたいなのがあって、それを埋めるために彼女に接している、という表現が自分的に一番近い。

 

正直、シンプルな「娯楽」としては自分の中ではQ'ulleのライブの方が既に上なのだと思う。ただその反面、「人」としての関心はQ'ulleメンバーやいとくとらさんに対してそこまで強くは持てないといいうか、そこにエネルギーを割くならむしろ「本現場」で使いたい、というのが今の自分の偽らざる想いなんだと思う。なのでQ'ulleの接触に対してモチベーションが低いというか、「本現場」以外の接触に関しては一律モチベーションが低い、というのが正しい表現なのだろう。

 

「本現場」の友達に配布芸されたりで他のアイドルのパフォーマンスをyoutubeで見たりするけど、その中でも今自分が一番魅力を感じるのはQ'ulleのパフォーマンスだし、特に最近のパフォーマンスは凄くよくなってると思うし、コネクトライト13位は悔しい。もっと売れていいと思うし、売れて欲しいな、とやっぱり思う。

コネクトライトリリイベ

リリイベ行くといっつももやもやするのでちょっと整理する。

僕はいとくとらさんの何が好きか

 僕は割といい歳なので、何かを新しく好きになる時にどうしてもその理由を整理したくなる。経験上何かを選択する必要がある時に判断しやすいからだ。

Q'ulleというか、いとくとらさんに関して言えば、とにかく「彼女の踊りが好き」という理由に尽きる。自分自身踊れるようになりたいという気持ちはずっと一定量あって、潜在的に自分が思う理想の踊りに彼女の踊りがとても近いのだと思う。(まぁ正直に付け加えると顔も物凄い好きではある)

だからQ'ulleでの活動に関しても、一番はライブに時間やお金を投資したいというか、極端な話それだけあれば僕は満足だったりする。接触・認知とか、ファン同士の交流とかは、実は他の現場で散々やっていて酸いも甘いも理解しているつもりなので、いとくとらさん絡みではそういうのからは距離を置きたいという気持ちが結構強い。

何故リリイベに行くともやもやするのか

端的に、「自分がお金を払う価値を感じているものがタダ扱いされているから」なのだと思う。何ヵ所かリリイベ行ったけど、僕が一番楽しいと思う瞬間である「ライブ」はタダで、タダで楽しんでしまって申し訳無いからCDを買う、みたいな謎の行動に誘導されている感が拭えない。そしてCDを買うと、本来自分が距離を置きたい「接触」がついてきてしまって、その権利を放棄するのも申し訳ない気がして参加してしまう。

実は今回一周回って接触を楽しむ方向で相当なネタを仕込んで行ったけど、いい歳して何やってんねん感や、これで認知とかされると逆に怖いな、みたいな感情に結局一定量襲われてしまった。

なのですいません、結局正直全然積んでないです。むしろ積む理由が欲しかったくらいで、積まないと参加できないライブとあったら喜んで積んでました。

とはいえ

このやり方が業界的に標準なのは理解しているし、今の日本の音楽業界は僕みたいな感じ方をする人をターゲットにして無いのだ、というのが根本的な話だと思っているので、Q'ulle運営にどうこうして欲しいって想いはあんま無い。こういうビジネスの仕方を続けると日本の音楽業界はダメになり続けるとも思うけど、そこに強い憤りを感じるほど音楽に対する想いも無い。

でも次回リリイベ時にまた同じような感情に襲われると思うので、その時に自分の軸がぶれないように書いておきたかった感じ。

ちなみに

別現場だけど、過去一番楽しかったリリイベは、「朝CDを5種全部買うと渋谷の街を舞台にしたリアル脱出ゲームに参加でき、それをクリアすると(結局全員クリアしたハズ) 夕方シークレットライブが観れる」、というものだった。てかこれ。

でんぱ組が素っ裸に!? <シブフェス>を舞台に謎解きゲームが開催! | Qetic

間のギミックももちろんだけど、根本的に「ライブにお金払ってる」感があるから素直に楽しめたのだと思う。ただ運営目線だと数を売るための施策として接触を打ち出すものに勝てない(回せない+箱代がかかるので) のはそうだろうから、その形が広まりはしないのだろうなぁとも思う。

 

Q'ulle 2017 zepp

zepp行ってきた。

 

本編は普通に去年より楽しかった。楽曲もパフォーマンスの質も上がっていると思うし、結果自分の中のQ'ulle熱は去年より高まっていると思う。

 

ただビジネスというか、人気の拡大が計画通りに行っていない事は明らかで、(個人的にはそれを露骨に明らかにする事自体どうかとも思うのだけど)ファン的には物議を呼びそうな運営の発言もあったように思う。

 

仕事柄ベンチャーにいる事もあり、僕は「失敗」に関して寛容であると思う。但しそれは、「失敗から何を学んだか」が明確になっている場合だ。

 

このQ'ulleの1年(あるいは3年)を仮に「失敗」とする場合、「学び」は何だったのか。

 

本来運営が考える事だし、一介のファンが口を出すレベルの話では無いのだけど、何も言わずにQ'ulleが消えると自分として後悔が残りそうなので、名古屋後のエントリと被る部分が多いと思うけど、思っている事を書くだけ書いておく事にしておく。

 

紛いなりにも2年半ほどQ'ulleを応援してきてこの半年ほど自分が凄く感じる事、それは「ボカロ・踊ってみたマーケットからファンを集めてもQ'ulleが望むペースで拡大できない」という事。Q'ulle運営がどういう戦略でQ'ulleの認知・人気を拡大しようとしているのか解らないが、少なくとも僕の目にはボカロ・踊ってみたのファン層から広めていことしているように感じている。

ただ厳然たる事実として、(Q'ulleの望む成長のベンチマークとしている)アイドルの市場規模は2015年ベースで1550億円なのに比べ、ボカロマーケットのそれは92億円である。そして一人当たりの消費金額もアイドルの1/9である。 

www.itmedia.co.jp

 

実際現場に行ってもファン層の若さが目につき、(といっても自分の場合で組との比較しかできないが) それは消費可能な金額的な所に直結するので、ビジネス的には色々難しいだろうなぁ、とよく考えてしまう。あと今日のやっこ作詞曲じゃないけど外に出る、ライブに行く習慣が無いのは凄く大きいと思う。

 

度々引き合いにだしてしまうが、で組の青は踊ってみた出身であるが、そこからファンをひっぱってきた印象は非常に薄い。当時はそれが疑問だったが、今改めて見るとで組加入後もそれなりに踊ってみた動画は上げていたので、それを続けなかった事を見ると人気拡大のために有効な手段では無いと判断した、という事なのだと思う。そして赤もこずえとコラボ動画を上げるレベルで踊ってみた勢であったが、で組の活動が本格化するくらいのタイミングで踊ってみたをやらなくなっている。

 

Q'ulleが踊ってみた文化にこだわって活動したいのであればそれはそれで全然いいと思う。ただその場合、成長・拡大スピードは現状よりも大幅に緩めたスピードであるべきだと思うし、船の向け先を武道館にするには速度が出なさすぎると思う。

 

逆に武道館にこだわって活動計画を引くのであればアイドルのマーケットから人気と売り上げを重ねに行く以外手段が無いように思う。年齢的にそこに突っ込むのは不利に思える部分はあるが、別にアイドルの中で一番になりたい訳ではないだろうから関係ないと思う。というかもっと具体的にストレートに言えば、アイドル系のフェスや対バンにもっと出るところから始めて欲しい。

 

 

いずれにしろ、Q'ulleはマーケティング、つまり「適切なターゲットに向けて発信していくこと」ができれば全然売れる気がしているし、僕は自分の人生の一定時間をいとくとらさんの踊りを見る事に使い続けたくて、そのためにQ'ulleの活動は続いて欲しいなぁ、という気持ちでいる次第です。

 

 

Q'ulle 名古屋

Q'ulleツアー2017、名古屋公演 (9/16) に行ってきた。行くことにしたのが前日だったので東京から行ってるのに当日券。

 

楽しいは楽しかったんだけど、前回行った西川口の時と比べてメンバーから焦りというか、苦しんでる感を少し感じてしまった。

単純に当日の埋まり方とZeppのチケットの吐け方から来ているもののように感じた。

 

現場に行くたびにもどかしく感じるので思い切って書いてみるけど、Q'ulleは売るための戦略が上手くいっていないように思う。メンバー達が凄く頑張っているのは伝わるのだけど、それは大局的な戦略無く現場が必死に頑張っていた旧日本軍のようで、売れずに疲弊していく将来が待っているようで怖い。

 

僕は武道館に立つ一年ほど前からで組のファンをやっていて、武道館発表、武道館でのライブ、と一緒に駆け抜けてきた。で組の売るための戦略は

でんぱ組.incに関して言うと、よりアイドルジャンルから離れたところで宣伝できることをやっていました

 と、チーフマネージャーが語るように、「アイドルとして異端であること」。なので、パフォーマンスに関してもアイドルっぽくしていなかった。その上で(武道館が決まる前は特に)フェスや対バンなどに積極的に参加し、アイドルが集まる所で浮くことで注目を集めアイドルファンを取り込み、対バンで異なるジャンルの音楽ファン層には面白いアイドルと思ってもらう、そんな階段の登り方をしていたと感じている。

特に初期は当時のプロデューサーが対バン的なコラボを面白そうなら何でも受けてしまっていたので、イベントに出演したら女体盛りの脇で歌う状況となり、流石のメンバーも苦言を呈したという逸話がある。

 

僕はで組のこの登り方を見ているので、Q'ulleも同じ登り方ができるんじゃないかと感じてしまう。もうちょっとちゃんと言うと、今回のツアーを経てパフォーマンスがパワーアップしているので、今ならそれができるんじゃないか、という感じか。

僕は今のアイドルシーンにそこまで詳しい訳ではないけど、今のQ'ulleのロック色の強いパフォーマンスならアイドル系のフェスに出た時にちゃんと浮き、そして注目を集める事ができると思っている。 (但しこれには既存Q'ulleファンがパフォーマンスをしっかり盛り上げて回りを巻き込む必要がある)

また(こっちはアイドル以上に疎いので簡単にできる事なのかはよく解らないが) ロック系の他のアーティストと絡む機会を意図的に増やすことで、そっちのファンも引き込む事ができるのではないかと感じている。

 

いずれにしろ必要なのは、

「こういうお客さんを増やしたい」と自分の中で考え、さらには元々いた既存のファンの方もそういう方向に導くこと。

という運営の戦略だと思う。

 

「アイドル」という文化にQ'ulleとして抵抗があるのかもしれないけど、普段1年に1回しかライブに来ない人をZeppに来させるのと、普段1年に10回も20回もライブに行く人をZeppに来させるのでは圧倒的に後者が楽で、アイドルのマーケットはそういう人がうじゃうじゃいる処なので、したたかに上に登っていく上では踏み台として使わない手は無いように思う。で組はメンバーがそれを望んでいるのでアイドルで居続けているだけなので、Q'ulleがそれを望まないのであればPerfumeのようにアイドルファンを巻き込んで大きくなった後はアーティストとして羽ばたいてしまえばいいと思う。

 

 

もちろんQ'ulle運営としても戦略や事情が色々とあるハズだし、僕は業界関係者でも無いのでこうしろという気は全く無く、ただ僕はこう思ってしまう、という話です。

 

ただ僕はアイドルやアーティストが売れるかは運営の力が7~8割だと思っていて、Q'ulleは関しては運営がやり方を変えた方が大好きなメンバーが幸せになれる気がしてしまうんです。